労働問題779 管理監督者性が肯定された例及び否定された例を教えてください。

 管理監督者性が争点となった裁判例は数多くありますが、管理監督者性が肯定された裁判例は多くありません。
 管理監督者性が肯定された裁判例及び否定された裁判例は、主に、次のとおりです。

肯定された例

  • 看護婦の募集業務に従事していた医療法人の人事課長(徳洲会事件大阪地裁昭和62年3月31日判決)
  • 経理、人事、庶務全般を任されていた、旅行を目的とする会員制クラブを運営する総務局次長(見本プレジデントクラブ事件東京地裁昭和63年4月27日判決)
  • 写真植字による印字制作等を行う会社の経営企画室の経営・意思決定支援構成員であるマネジメント・ディシジョン・サポートスタッフ(パルシングオー事件東京地裁平成9年1月28日判決)
  • 自動車の修理点検、損害保険代理業を行う会社の営業部長(センチュリーオート事件東京地裁平成19年3月22日判決)
  • タクシー会社の営業次長(姪浜タクシー事件福岡地裁平成19年4月26日判決)
  • 証券会社の支店長(日本ファースト証券事件大阪地裁平成20年2月8日判決)
  • 理髪店チェーンの総店長(ことぶき事件東京高裁平成20年11月11日判決)
  • 美容サロンの経営、化粧品等販売会社の取締役部長(ピュアルネッサンス事件東京地裁平成24年5月16日判決)
  • スポーツクラブの運営会社のエリアディレクター(セントラルスポーツ事件京都地裁平成24年4月17日判決)

否定された例

  • 銀行の支店長代理(静岡銀行事件静岡地裁昭和53年3月28日判決)
  • 書籍の訪問販売を主に行っている会社の販売主任(ほるぷ事件東京地裁平成9年8月1日判決)
  • デザインワーク及び製造の業務を担当していた新規事業開発部長(ジャパンネットワークサービス事件東京地裁平成14年11月11日判決)
  • ホテルの料理長(セントラル・パーク事件岡山地裁平成19年3月27日判決)
  • ファーストフード店の店長(日本マクドナルド事件東京地裁平成20年1月28日判決)
  • 美容室の副店長(バス事件東京地裁平成20年4月22日判決)
  • 留学等商品の企画・販売等を業とする会社の支社長(ゲートウェイ21事件東京地裁平成20年9月30日判決)
  • 不動産事業部の部長(デンタルリサーチ社事件東京地裁平成22年9月7日判決)
  • 不動産業を営む会社の営業本部長(レイズ事件東京地裁平成22年10月27日判決)
  • ソフトウェア開発・販売及び情報処理サービス業等の上級プロジェクトマネージャー(エス・エー・ディー情報システムズ事件東京地裁平成23年3月9日判決)
  • 居酒屋の料理長(シーディーシー事件山形地裁平成23年5月25日判決)
  • コンビニエンスストアの店長(ボス事件東京地裁平成21年10月21日判決、九九プラス事件東京地裁立川支部平成23年5月31日判決)
  • 映像制作会社の従業員兼取締役(スタジオツインク事件東京地裁平成23年10月25日判決)
  • 外国銀行の日本支店に出向し、年俸制でプロジェクト管理業務を担当していたヴァイスプレジデント(HSBCサービスシーズ・ジャパン・リミテッド事件東京地裁平成23年12月27日判決)
  • 広告代理店において企画営業部の事実上の統括者に近い立場にあった労働者(ロア・アドバタイジング事件東京地裁平成24年7月27日判決)
  • 飲食店の店長、店長代理(フォロインプレンディ事件東京地裁平成25年1月11日判決)
  • 学校法人の財務課長(学校法人修道学園事件広島地裁平成25年2月27日判決)
  • 市の主任(東大阪市事件大阪地裁平成27年1月16日判決)
  • ショッピングセンター内のフードコートの飲食店店長(穂波事件岐阜地裁平成27年10月22日判決)

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