労働問題585 付加金について教えて下さい。

 使用者が時間外・深夜・休日割増賃金,解雇予告手当,休業手当,有給休暇取得日の賃金の支払義務に違反した場合に,裁判所は,使用者が支払うべき未払金のほか,これと同額の付加金の支払を命じることができます。
 付加金の支払義務は労基法違反によって当然に発生するものではなく,裁判所の命令があって初めて発生します。
 例えば,未払の残業代(割増賃金)の額が300万円の場合,最大300万円の付加金の支払(合計600万円の支払)が判決で命じられる可能性があります。
 もっとも,1審判決で付加金が命じられたとしても,2審の高裁の審理が終わるまでに未払残業代を支払い,弁済の事実を主張立証すれば,2審において未払残業代の請求も付加金の請求も棄却され,付加金の支払を免れることができます。

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