労働問題878 賃金全額払原則とはどのような原則ですか?

 賃金全額払原則とは、労働者に賃金を全額支払わなければならないという原則です。労働者の生活の糧である賃金が労働者に全額手に渡るようにすることを趣旨としています。
 以下の2つの例外を除き、賃金からの控除は許されません。

① 法令の定めによる場合
 法令の定めには、給与所得税の源泉徴収や社会保険料の控除があります。

② 労使協定による場合
 労使協定による控除には、例えば、社宅、寮その他福利厚生施設の費用や、労働組合費が挙げられます。
 労使協定により賃金控除を行う場合には、事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合との書面による協定、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定が必要です。

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