労働問題592 雇入れ時に,労働者が契約の不履行をした場合に違約金を支払う旨の誓約書を交わしても良いですか?

 雇入れ時に,労働者が契約の不履行をした場合に違約金を支払う旨の誓約書を交わすことは,違約金及び賠償予定を禁止する労基法16条に反するため,無効になります。
 裁判例には,会社が負担した海外留学費用について,労働者が留学後5年以内に自己都合により退職した場合には原則として当該費用を全額返還させるという規定の有効性が問題となったものがあり,当該規定は海外留学後の労働者への勤務を確保することを目的とし,制裁の実質を有することから無効と判断されたものがあります。

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