労働問題1001 職種限定の合意があり、かつ、労働者の合意を得ることができない場合、配転を命ずることは一切できないのですか?

 職種限定の合意があり、かつ、労働者の合意を得ることができない場合、配転を命ずることが全くできないというわけではなく、例えば、使用者の経営状況の悪化により当該職種を廃止せざるを得なくなった場合など、他職種への配転を命ずることについて正当な理由があるとの特段の事情が認められるような場合には、配転が認められることがあると考えます。
 裁判例は、「職種限定の合意を伴う労働契約関係にある場合でも、採用経緯と当該職種の内容、使用者における職種変更の必要性の有無及びその程度、変更後の業務内容の相当性、他職種への配転による労働者の不利益の有無及び程度、それを補うだけの代替措置又は労働条件の改善の有無等を考慮し、他職種への配転を命ずるについて正当な理由があるとの特段の事情が認められる場合には、当該他職種への配転を有効と認めるのが相当である。」と判示しています(東京海上日動火災保険事件東京地裁平成19年3月26日判決)。

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