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フレックスタイム制の安易な解除は避けるべきだが、業務上の必要性があれば一時的解除は認められる フレックスタイム制を採用している場合でも、法律上の義務違反とならない範囲で、業務上の必要性に基づき労働者保護との調和をとった範囲で一時的に解除することは認められると考えられます。 |
01フレックスタイム制の基本(フレキシブルタイムとコアタイム)
フレックスタイム制では、始業・終業時刻を自由に選択できる時間帯(フレキシブルタイム)と、必ず勤務すべき時間帯(コアタイム)を定めるのが一般的です。
フレキシブルタイムは、抽象的な就労義務はあるものの具体的な就労義務はなく、フレキシブルタイムの総枠のうち何時間働くかは労働者自らが選択し勤務するものであるため、労働者が労働時間を自由に選択することができます。
02一時的な解除・労働命令の可否
では、フレキシブルタイムに緊急会議を招集することが必要になった場合や、取引先との会議・打ち合わせの時刻に労働者に出勤する必要性が出てきた場合、使用者は全く労働を命ずることができないかというと、そうではありません。
フレックスタイム制を採用する以上、安易にフレックスタイム制を解除することは当然避けるべきですが、労働時間法制は、使用者が法違反とならない限度において、業務上の必要性に基づき、労働者の保護との調和をとった範囲で、一時的にフレックスタイム制を解除することは認められると考えられます。
監修者
弁護士法人四谷麹町法律事務所 代表弁護士 藤田 進太郎
東京大学法学部卒業。2003年弁護士登録。日本弁護士連合会会員労働法制委員会委員・事務局次長・最高裁行政局との労働審判制度に関する協議会協議員、第一東京弁護士会労働法制委員会委員・研修部会副部会長、経営法曹会議会員・第112回経団連労働法フォーラム報告担当者、労働審判員連絡協議会特別会員、日本労働法学会会員、東京麹町ロータリークラブ会員・2023-24年度幹事。
講演・著作 / 「会社経営者のための問題社員対応講座」(YouTube)
日本全国各地の会社経営者の皆様へ
弁護士法人四谷麹町法律事務所代表弁護士の藤田進太郎です。私は、労働問題のストレスから会社経営者の皆様を解放したいという強い思いを持っており、日本全国各地の会社経営者のために、問題社員、労働審判、残業代トラブルなどの労働問題の予防解決に当たっています。問題社員、労働審判、残業代トラブルでお悩みでしたら、弁護士法人四谷麹町法律事務所にご相談ください。事務所会議室での経営労働相談のほか、ZoomやTeamsでのオンライン経営労働相談を実施しています。
Q&Aよくある質問
Q1. フレックスタイム制の一時的解除を就業規則に定めておくべきですか。
A. はい、定めておくことを強くお勧めします。「会社は業務上の必要がある場合、フレックスタイム制を一時的に解除し、特定の時刻への出勤を命じることができる」等の規定を設けておくことで、一時的解除の法的根拠が明確になります。就業規則への明記なしに一時的解除を命じた場合、労働者との紛争リスクが生じます。
Q2. フレックスタイム制を解除して特定の時刻に出勤させた場合、残業代はどうなりますか。
A. フレックスタイム制における残業代は、清算期間(1か月等)の総実労働時間が、清算期間の法定労働時間の総枠を超えた場合に発生します。一時的に特定の時刻に出勤させたとしても、その日・その週だけで残業代を計算するのではなく、清算期間全体の実労働時間で判断します。一時的解除の際の労働時間管理については弁護士・社労士に相談することをお勧めします。
Q3. 毎週月曜日の全体会議のためにフレックスタイム制を解除することはできますか。
A. 毎週月曜日という固定的・恒常的な解除は、フレックスタイム制の趣旨(始終業時刻を労働者が自由に選択できること)と矛盾するため、原則として認められないと考えられます。コアタイムを設定する方法(例:月曜10時〜15時はコアタイムとする)や、就業規則に全体会議等への参加義務を明確に定める方法を検討することをお勧めします。
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最終更新日:2026年2月25日