この記事の結論
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振替休日:事前に休日と労働日を交換→休日労働にならず割増賃金不要

就業規則に根拠規定があり、事前に特定した休日と他の労働日を交換した場合、当該休日は労働日となるため休日労働にならず、法定休日割増賃金(35%)の支払義務は生じません。

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代休:事後に休日を付与しても休日労働の事実は残り35%割増の支払義務が生じる

振替の手続をとらないで休日を休日のままにして労働させた場合、後日代休を与えても休日労働の事実は残ります。法定休日労働については35%の割増賃金の支払義務があり(代休で1日分は相殺できるため実質0.35日分の支払いが必要)。

01休日の振替(振替休日)

 休日の振替とは、事前にどの休日とどの労働日を交換するかを特定し、労働者に周知し、予め休日と定められていた日を労働日とし、その代わりに他の労働日を休日とすることをいいます。

 休日の振替について、通達(昭和23年4月19日基発139号、昭和63年3月14日基発150号)では次のとおり述べています。

「就業規則において休日を特定したとしても、別に休日の振替を必要とする場合休日を振り替えることができる旨の規定を設け、これによって休日を振り替える前にあらかじめ振り替えた場合は、当該休日は労働日となり、休日に労働させることにならない。」(昭和23年4月19日基発139号、昭和63年3月14日基発150号)

 また、振替の事由や振り替える日についても、通達(昭和23年7月5日基発968号、昭和63年3月14日基発150号)では次のとおり述べています。

「業務等の都合によりあらかじめ休日と定められた日を労働日とし、その代わりに他の労働日を休日とするいわゆる休日の振替を行う場合には、就業規則等においてできる限り、休日振替の具体的事由と振り替える日を規定することが望ましいこと。なお、振り替えるべき日については、振り替えられた日以降でできる限り近接していることが望ましい。」(昭和23年7月5日基発968号、昭和63年3月14日基発150号)

02代休

 代休とは、休日労働が行われた場合に、その代償として以後の特定の労働日を休みにすることです。振替の手続をとらないで休日を休日のままにして労働させると、後日代わりの休日を与えても、休日労働の事実は残ることになります。

 したがって、少なくとも、法定休日労働について35%の部分の割増賃金の支払義務があることになります。ただし、この場合、1日分は代休で相殺できるため、支払うのは0.35日分の割増賃金になります。

振替休日と代休の比較

振替休日 代休
タイミング 事前(労働前に指定) 事後(休日労働後に付与)
休日労働の該当 休日労働にならない 休日労働の事実が残る
割増賃金 法定休日割増(35%)不要 0.35日分の割増賃金必要
就業規則の根拠 必要 義務ではないが望ましい

03週休2日制のポイント

 週休2日制を採用している事業所では、振替と代休の差異は生じないことが多いです。代休の場合にも、その週の他の1日を休日として休ませているならば、その働いた休日は休日労働にならないからです。

経営上のポイント 振替休日は事前に休日と労働日を交換するため休日労働にならず35%割増賃金の支払義務が生じません(就業規則の根拠規定が必要・事前指定が必要)。代休は事後に付与しても休日労働の事実が残るため、法定休日労働については0.35日分の割増賃金の支払が必要です。コスト管理の観点から、振替休日制度を就業規則に整備しておくことをお勧めします。アドバイスします。
監修者 弁護士 藤田 進太郎

監修者

弁護士法人四谷麹町法律事務所 代表弁護士 藤田 進太郎

東京大学法学部卒業。2003年弁護士登録。日本弁護士連合会会員労働法制委員会委員・事務局次長・最高裁行政局との労働審判制度に関する協議会協議員、第一東京弁護士会労働法制委員会委員・研修部会副部会長、経営法曹会議会員・第112回経団連労働法フォーラム報告担当者、労働審判員連絡協議会特別会員、日本労働法学会会員、東京麹町ロータリークラブ会員・2023-24年度幹事。
講演・著作 / 「会社経営者のための問題社員対応講座」(YouTube)

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弁護士法人四谷麹町法律事務所代表弁護士の藤田進太郎です。私は、労働問題のストレスから会社経営者の皆様を解放したいという強い思いを持っており、日本全国各地の会社経営者のために、問題社員、労働審判、残業代トラブルなどの労働問題の予防解決に当たっています。問題社員、労働審判、残業代トラブルでお悩みでしたら、弁護士法人四谷麹町法律事務所にご相談ください。事務所会議室での経営労働相談のほか、ZoomやTeamsでのオンライン経営労働相談を実施しています。

Q&Aよくある質問

Q1. 振替休日を有効に行うために就業規則に定めるべき内容は何ですか。

A. 「業務上の必要がある場合、会社は休日を他の労働日と振り替えることができる」等の根拠規定が必要です。通達では「休日振替の具体的事由と振り替える日を規定することが望ましい」とされています。また、振り替えるべき日は「振り替えられた日以降でできる限り近接していることが望ましい」とされています。

Q2. 代休を与えた場合、支払うべき割増賃金はどう計算しますか。

A. 法定休日(週1日)に労働させ、後日代休を付与した場合、休日労働の事実は残るため35%割増賃金の支払義務が生じます。ただし、1日分の賃金(100%)は代休で相殺できるため、実際に支払うのは0.35日分の割増部分のみです。なお、法定外休日(週休2日制の場合の2日目の休日)については35%割増ではなく、その週の労働時間が週40時間を超えた場合の25%割増が問題となります。

Q3. 週をまたいで振替休日を設定することはできますか。

A. 週をまたいで振替を行う場合、振り替えた週と振替休日を取得する週のいずれかまたは両方において週40時間を超える可能性があります。その場合は時間外割増賃金(25%)が生じることがありますので注意が必要です。週内での振替であれば週の労働時間が変わらないため、この問題は生じにくくなります。できる限り同一週内で振替を行うことをお勧めします。

最終更新日:2026年2月25日


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