労働問題823 短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律(パートタイム労働法)は、パートタイム労働者についてどのように定義していますか。

この記事の結論
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パートタイム労働者は、所定労働時間の短さで定義される

短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律(パートタイム・有期雇用労働法)は、パートタイム労働者を「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比し短い労働者」と定義しています。

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無期雇用でも、所定労働時間が短ければパートタイム労働者に該当する

無期雇用であっても、フルタイムよりも所定労働時間・日数が少なければ、パートタイム労働者に該当します。雇用形態の名称ではなく、所定労働時間の実態で判断されます。

 「パート」「アルバイト」といった名称で雇用している従業員が、法律上どのように扱われるのかを正確に理解しておくことは、雇用管理の基本です。法律上の定義は、社内での呼び方とは必ずしも一致しない点に注意が必要です。

 会社側専門の弁護士の立場から、パートタイム・有期雇用労働者の法律上の定義を解説します。

01パートタイム・有期雇用労働法とは

 パートタイム労働者の雇用管理に関する基本的な法律として、短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律(パートタイム・有期雇用労働法)があります。この法律は、以前は「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」(パートタイム労働法)という名称でしたが、法改正により、有期雇用労働者も対象に含める形で名称が改められ、現在の名称になっています(大企業は2020年4月、中小企業は2021年4月から適用)。

02パートタイム労働者の定義

 同法は、パートタイム労働者を「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比し短い労働者」と定義しています。この定義のポイントは、所定労働時間の「長さ」で判断されるという点です。呼び方が「契約社員」であっても「アルバイト」であっても、所定労働時間が通常の労働者より短ければ、法律上はパートタイム労働者に該当します。

03比較基準となる「通常の労働者」

 対象となる「通常の労働者」とは、同種の業務に属する正社員やこれに準ずる基幹的な働き方をしている労働者です。パートタイム労働者に該当するかどうかは、この「通常の労働者」の所定労働時間との比較で判断されます。同じ会社の中でも、業務内容によって「通常の労働者」の水準が異なる場合があるため、比較対象を正確に特定することが重要です。

04無期雇用でも該当する場合がある

 無期雇用であっても、フルタイムよりも所定労働時間・日数が少なければ、パートタイム労働者に該当することになります。「パートタイム労働者=有期雇用」という理解は誤りです。無期雇用契約であっても、所定労働時間が短ければ、パートタイム・有期雇用労働法上のパートタイム労働者としての保護・規制の対象になります。

05会社側が押さえておくべき視点

 会社側としては、社内での呼称(アルバイト、契約社員、パート等)にかかわらず、実際の所定労働時間が通常の労働者より短い従業員は、すべてパートタイム・有期雇用労働法の適用対象となることを理解しておく必要があります。無期雇用の短時間勤務者を「正社員扱い」として、パートタイム労働者としての規制を見落とすことのないよう注意が必要です。

 824・825の記事で解説する法律の適用範囲や差別的取扱いの禁止規定を正しく適用するためにも、まずは自社の各雇用形態が、この定義に照らしてどう位置づけられるかを整理しておくことをお勧めします。

06よくある質問(FAQ)

Q. 「契約社員」という名称であれば、パートタイム労働者には該当しませんか。

名称にかかわらず、所定労働時間が通常の労働者より短ければパートタイム労働者に該当します。呼称ではなく、所定労働時間の実態で判断されます。

Q. 無期雇用の短時間勤務者は、パートタイム労働者に含まれますか。

含まれます。無期雇用であっても、フルタイムより所定労働時間・日数が少なければ、パートタイム労働者に該当します。

Q. パートタイム労働法は、現在も同じ名称ですか。

名称が変更されています。現在は「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律」(パートタイム・有期雇用労働法)となり、有期雇用労働者も対象に含まれています。

経営上のポイント パートタイム・有期雇用労働法は、パートタイム労働者を「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比し短い労働者」と定義しています。対象となる「通常の労働者」は、同種業務の正社員やこれに準ずる基幹的な働き方をしている労働者です。無期雇用であっても、フルタイムより所定労働時間・日数が少なければパートタイム労働者に該当し、雇用形態の名称ではなく所定労働時間の実態で判断されます。この法律は、以前の「パートタイム労働法」から名称・内容が改正され、有期雇用労働者も対象に含まれています(大企業2020年4月、中小企業2021年4月施行)。会社側としては、社内での呼称にかかわらず、実際の所定労働時間で各雇用形態を整理し、適用対象を正確に把握することが重要です。パートタイム・有期雇用労働者の雇用管理は、会社側・使用者側専門の弁護士にご相談ください。具体的な事情に応じて、実務で使える方針をアドバイスします。
監修者 弁護士 藤田 進太郎

監修者

弁護士法人四谷麹町法律事務所 代表弁護士 藤田 進太郎

東京大学法学部卒業。2003年弁護士登録。日本弁護士連合会会員労働法制委員会委員・事務局次長・最高裁行政局との労働審判制度に関する協議会協議員、第一東京弁護士会労働法制委員会委員・研修部会副部会長、経営法曹会議会員・第112回経団連労働法フォーラム報告担当者、労働審判員連絡協議会特別会員、日本労働法学会会員、東京麹町ロータリークラブ会員・2023-24年度幹事。
講演・著作 / 「会社経営者のための問題社員対応講座」(YouTube)

日本全国各地の会社経営者の皆様へ

弁護士法人四谷麹町法律事務所代表弁護士の藤田進太郎です。私は、労働問題のストレスから会社経営者の皆様を解放したいという強い思いを持っており、日本全国各地の会社経営者のために、問題社員、退職勧奨、労働審判、残業代トラブルなどの労働問題の予防解決に当たっています。パートタイム・有期雇用労働者の雇用管理でお困りでしたら、弁護士法人四谷麹町法律事務所にご相談ください。事務所会議室での経営労働相談のほか、ZoomやTeamsでのオンライン経営労働相談を実施しています。

最終更新日:2026年7月13日

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