労働協約と労使協定の違いを教えてください。
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労働協約は、労働組合と企業との間の書面による協定(記名捺印が必要) 労働協約とは、労働組合と企業との間の労働条件その他に関する協定であって、書面により作成され、両当事者が記名捺印したものをいいます。 |
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労使協定は、法律が特別に規定する事項について事業場単位で締結する書面協定 労使協定とは、労基法・育児介護休業法等が特別に規定した事項について、事業場の過半数労働組合または従業員代表との間で締結する書面協定です(36協定等)。 |
01労働協約とは
労働協約とは、労働組合と企業との間の労働条件その他に関する協定であって、書面により作成され、両当事者が記名捺印したものをいいます。
労働協約は、就業規則よりも上位の規範として機能します。就業規則の基準に達しない労働条件を定める就業規則の部分は無効となり、労働協約が優先します(労組法16条・規範的効力)。ただし、就業規則を下回る不利益な内容を組合員に適用するためには、労働協約に定めることが必要です。
02労使協定とは
労使協定とは、労基法・育児介護休業法など、法律により特別に規定された事項について、事業場の過半数労働組合または従業員代表との間で締結する書面による協定をいいます。
例えば、労基法36条1項は次のように定めており、時間外労働に関して36協定(労使協定)の締結を求めています。
労基法36条1項(抜粋)
「使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、(以下省略)」
このように労使協定は、内容が法律により過半数労働組合(または従業員代表)との協定を要求するものに限られ、事業場単位で締結するという点が特徴です。36協定のほか、フレックスタイム制の導入(労基法32条の3)、年次有給休暇の計画的付与(労基法39条6項)等も労使協定が必要な事項です。
03両者の主な違い
| 労働協約 | 労使協定 | |
|---|---|---|
| 当事者 | 労働組合と企業 | 過半数組合または過半数代表者と企業 |
| 単位 | 組合と企業(事業場に限らない) | 事業場単位 |
| 対象事項 | 労働条件その他(幅広い) | 法律が特別に要求する事項のみ |
| 形式 | 書面・記名捺印 | 書面 |
| 代表例 | 賃金・休日・解雇に関する協定等 | 36協定・フレックスタイム協定・計画年休協定等 |
労使協定は、内容が法律により過半数労働組合(または従業員代表)との協定を要求するものに限られ、事業場単位で、過半数労働組合との間で締結するという点で、労働協約と異なります。また、労働協約は組合員のみに適用される(ただし一定規模以上の組合については拡張適用あり)のに対し、労使協定はその効果が事業場の全労働者に及ぶ点も異なります。
監修者
弁護士法人四谷麹町法律事務所 代表弁護士 藤田 進太郎
東京大学法学部卒業。2003年弁護士登録。日本弁護士連合会会員労働法制委員会委員・事務局次長・最高裁行政局との労働審判制度に関する協議会協議員、第一東京弁護士会労働法制委員会委員・研修部会副部会長、経営法曹会議会員・第112回経団連労働法フォーラム報告担当者、労働審判員連絡協議会特別会員、日本労働法学会会員、東京麹町ロータリークラブ会員・2023-24年度幹事。
講演・著作 / 「会社経営者のための問題社員対応講座」(YouTube)
日本全国各地の会社経営者の皆様へ
弁護士法人四谷麹町法律事務所代表弁護士の藤田進太郎です。私は、労働問題のストレスから会社経営者の皆様を解放したいという強い思いを持っており、日本全国各地の会社経営者のために、問題社員、労働審判、残業代トラブルなどの労働問題の予防解決に当たっています。問題社員、労働審判、残業代トラブルでお悩みでしたら、弁護士法人四谷麹町法律事務所にご相談ください。事務所会議室での経営労働相談のほか、ZoomやTeamsでのオンライン経営労働相談を実施しています。
Q&Aよくある質問
Q1. 会社に労働組合がない場合でも、36協定は締結できますか。
A. はい、できます。労働組合がない場合は、過半数代表者(事業場の労働者の過半数を代表する者)との間で36協定を締結することができます。過半数代表者は、民主的な手続き(投票・挙手等)で選出する必要があります(597番参照)。なお、管理監督者は過半数代表者になることができません。
Q2. 労働協約に反する就業規則の部分は、どのように扱われますか。
A. 労働協約が就業規則よりも優先します(労組法16条・規範的効力)。労働協約で定めた基準に達しない就業規則の部分は無効となり、その部分は労働協約の基準が適用されます。ただし、これは労働組合員にのみ及ぶのが原則です(一定規模以上の組合については一般的拘束力による拡張適用があります)。
Q3. 36協定を締結しないと、残業させることはできませんか。
A. はい、原則としてできません。36協定(時間外・休日労働に関する労使協定)を締結せずに法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えて労働させることは、労基法32条違反となります。36協定は、所轄の労働基準監督署に届け出た上で、協定で定めた時間数・日数の範囲内でのみ時間外・休日労働をさせることができます。36協定の締結・届出状況を定期的に確認することが重要です。
最終更新日:2026年2月25日