ワード:「労働事件実務」

労働審判から訴訟へ移行した後は、どう進みますか。

この記事の結論 1 異議申立ては「リセット」ではなく、長期戦への移行 異議申立てにより自動的に通常訴訟へ移行します。労働審判での主張や証拠は引き継がれますが、書面主義と証人尋問が中心となる長期戦への転換です。初動対応の質がその後の展開を左右します。 2 審理は白紙にならない。労働審判の主張・証拠は引き継がれる 労働審判段階での主張……

労働審判の異議申立てをすべきかは、どう判断すればよいですか。

この記事の結論 1 異議申立ては「正しさの証明」ではなく「コストの比較衡量」 異議を申し立てれば通常訴訟へ移行しますが、「判決による支払額の減少見込み」が「追加の弁護士費用・労務コスト」を上回らなければ、経営上の合理性は乏しいといえます。 2 代理人弁護士が慎重な場合は、その意見を重く受け止める 弁護士が異議に慎重である場合、それ……

労働審判で調停が不成立になった場合、どうなりますか。

この記事の結論 1 調停不成立後は、概ね調停案に沿った内容の審判が出ることが多い 「調停を断ればゼロに戻る」という理解は誤りです。裁判所の心証はすでに形成されており、審判の内容は調停案の方向性を踏まえたものになることが通常です。 2 異議申立ての期限は2週間。慎重な経営判断が必要 審判が告知・送達されてから2週間以内に判断しなけれ……

労働審判の第2回期日は、何時間かかりますか。

この記事の結論 1 通常は第1回より短いが、調停成立を目指す場面では長時間になることがある 双方の合意が整っていれば30分足らずで終わることもありますが、金額交渉が続く場合は2時間を超えることもあります。実務上2時間30分程度を要したケースもあります。 2 万全を期すなら2〜3時間分の枠を確保しておく 「第2回だから短い」と考えて……

労働審判の第1回期日は、何時間かかりますか。

この記事の結論 1 実務上の目安は最短1時間20分、最長3時間30分 平均的には約2時間程度が一つの目安ですが、事案の複雑さや調停協議の状況によって前後します。解雇事案や残業代請求事件では3時間を超えることも現実にあります。 2 少なくとも2時間、できれば3時間半程度を確保する 期日後に重要な予定を詰め込むことは避けてください。調……

労働審判は、弁護士のみで対応できますか。

この記事の結論 1 弁護士のみの出頭は可能だが、事実の説得力が弱まる 代理人弁護士は法律の専門家ですが、現場の当事者ではありません。「会社からこう聞いています」という伝聞説明は、直接体験者の具体的な説明と比べて説得力に差が出ます。 2 会社関係者の不在は心証形成に影響することがある 責任ある立場の者が出頭しないことは、解決に対して……

労働審判の第1回期日に担当者が出頭できない場合、どうすべきですか。

この記事の結論 1 出頭できない事情を答弁書で明示する 何も説明しないまま担当者を欠席させることは避けてください。なぜ出頭できないのか、次回期日には出頭できるのかを答弁書に具体的に記載し、誠実な姿勢を示すことが重要です。 2 客観証拠で書面を補強し、書面で主張を完結させる 口頭説明が不十分になる分、メール・指導書面・勤怠記録などの……

労働審判の期日には、誰が出席すべきですか。

この記事の結論 1 役職より「事実への関与度」を基準に人選する 期日は事実確認の場です。「聞いた話」しかできない役員よりも、問題となる事実に直接関与した人物の説明の方が、審判委員会の心証に影響します。肩書きではなく、関与の深さで人選することが重要です。 2 調停判断ができる立場の者を出頭させる 第1回期日で解決案が提示されることが……

労働審判の答弁書で「否認」する際の注意点は何ですか。

この記事の結論 1 「否認する」だけでは実質的な反論にならない 単に「否認する」と書いた答弁書は、労働審判委員会にとって判断材料になりません。なぜ争うのかという理由を示して初めて、否認は実質的な意味を持ちます。 2 否認には会社側の具体的事実を添えて示す 「残業代は発生していない」と否定するなら、「どのような管理体制で、実態はどう……

労働審判の答弁書で、「具体的な事実」はどう書けばよいですか。

この記事の結論 1 否認は入口、抗弁事実の提示が本体 「残業代は発生していない」と否定するだけでは不十分です。「この日にこの金額を支払った」「この制度が有効に合意されている」という積極的な事実を具体的に示すことが求められます。 2 「評価」ではなく「事実」を具体的かつ時系列で書く 「再三注意した」という記載では不十分です。いつ、ど……

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