ワード:「労働契約法」

就業規則に配転規定があっても、職種限定であれば異動できませんか。

この記事の結論 1 就業規則に配転規定があっても、個別契約の職種限定合意が優先する 就業規則に包括的な配転規定があっても、個別の労働契約で「職種限定」の合意が成立していれば、労働者に不利でない限り、個別の合意が優先します。 2 職種限定がある場合、本人の同意なき他職種への配転は原則無効 職種限定合意がある労働者に対し、本人の同意な……

就業規則に定年規定がない場合、60歳で退職してもらうことはできますか。

この記事の結論 1 定年規定がなければ、年齢を理由とする退職は「無効な解雇」のリスクが高い 就業規則に定年の定めがない場合、年齢到達を理由とする退職処理は、実質的に解雇と評価され、無効と判断されるリスクが極めて高くなります。 2 適法な導入には3つの手法のいずれかが必要 ①個別合意(労契法8条)、②同意による就業規則変更(労契法9……

賃金減額に同意したのに賃金減額は無効だと主張する。

[toc] 1. 社員との合意による賃金減額  労働契約法8条は、「労働者及び使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができる。」と規定しており、賃金減額のような労働条件の不利益変更は、社員との合意により行うのが原則となります。
 ただし、個別合意により、労働協約や就業規則で定める基準に達しない水準に賃金を減額することはできません。また、賃金減額の同意……

精神疾患を否定する社員に対しても、会社は休職命令を発令できますか。

この記事の結論 1 就業規則所定の休職事由に該当すれば、本人の同意がなくても休職命令を発令できる 休職命令は使用者権限に基づく業務命令であり、本人の同意は法的な要件ではありません。ただし、休職事由の存在を客観的に立証できることが大前提です。 2 指定医診断書・産業医意見書・客観的な勤怠記録の早期からの積み上げが立証の鍵 「いざとな……

退職勧奨に応じない社員を配置転換することはできますか。

この記事の結論 1 退職勧奨と配置転換は法的に独立した問題。拒否への「罰」としての異動は通用しない 配置転換が有効か否かは、退職勧奨の有無に関係なく、異動命令自体が人事権濫用法理の要件を満たしているかで判断されます。 2 東亜ペイント事件が示す3要件のいずれかに該当すれば配置転換は無効になる 業務上の必要性がない場合・不当な動機目……

問題社員を解雇する際、最初に理解すべき注意点は何ですか。

この記事の結論 1 解雇には「客観的に」合理的な理由が必要。経営者の主観的判断だけでは足りない 労働契約法16条の解雇権濫用法理により、客観的合理的理由と社会通念上の相当性の両方がなければ解雇は無効です。「この社員はダメだ」という経営者の感覚は、解雇の有効性を支える証拠にはなりません。 2 抽象的説明では不十分。5W1Hの具体的事実……

有期契約労働者の期間途中解雇に必要な「やむを得ない事由」とは、どの程度のものですか。

この記事の結論 1 「やむを得ない事由」は「期間満了を待つことなく直ちに雇用を終了させざるを得ないような特別の重大な事由」(菅野「労働法」第10版) 「直ちに」「特別の重大な」という二つのキーワードが示す通り、非常に高いハードルです。正社員の解雇基準(労契法16条)よりも厳格な要件とされています。 2 重大な横領・職場暴力等が典型例……

有期契約労働者を契約期間満了前に普通解雇できますか。

この記事の結論 1 「やむを得ない事由」があれば契約期間満了前に解雇できるが、正社員の解雇基準より厳格 民法628条・労働契約法17条1項に基づきます。有期契約は「少なくとも契約期間中は雇用を継続する」という約束を内包しているため、期間途中での解雇には通常の解雇より厳格な要件が求められます。 2 実務上の推奨は合意退職の追求か契約期……

社員を解雇した場合の中心的争点とは

この記事の結論 1 解雇後の中心的争点は解雇類型によって異なる。普通解雇は解雇権濫用、懲戒解雇は三つの論点 普通解雇では客観的合理性と社会的相当性(解雇権濫用)が最大の論点です。懲戒解雇では①就業規則の周知性②懲戒事由への該当性③処分の相当性(懲戒権濫用)の三点が争われます。 2 本当に怖いのは解雇予告手当ではなく、解雇無効リスク。……

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