問題社員159 医師の診断書なく、体調不良を理由に週2日程度の欠勤を繰り返す。
目次
動画解説
1. 週2日欠勤を繰り返す社員への初動対応の基本視点
医師の診断書がないまま週2日程度の欠勤を繰り返す社員がいる場合、会社経営者としてまず行うべきことは、「感情的な評価」ではなく、事実の切り分けです。
問題は大きく二つに分かれます。
一つは、出勤した際に労働契約上予定された労務を適切に提供できているか。
もう一つは、欠勤が真に体調不良によるものか、それとも別の理由によるものかという点です。
この区別を曖昧にしたまま、「サボっているのではないか」「やる気がないのではないか」と評価してしまうと、後の法的対応で不利になる可能性があります。会社経営者に求められるのは、感覚ではなく、客観的事実に基づく判断です。
特に重要なのは、出勤した日の勤務実態です。
- 業務処理能力は通常水準か
- 業務スピードは著しく低下していないか
- ミスの頻度が急増していないか
- 指示理解に支障がないか
こうした点を冷静に確認することが、最初の分岐点になります。
もし出勤時にも十分に働けていないのであれば、問題の本質は就労意思の欠如ではなく、健康問題の可能性に移ります。他方で、出勤時は問題なく働けているのであれば、欠勤理由の真実性を検証するフェーズに入ります。
ここで会社経営者が意識すべきなのは、最終的に問われるのは「社員の本音」ではなく、会社としての法的合理性のある対応だったかどうかという点です。
早い段階で方針を誤ると、
- 安全配慮義務違反
- 不当な就労拒否
- 賃金支払いトラブル
といったリスクに直結します。
したがって初動では、
- 出勤時の労務提供状況の客観的把握
- 欠勤頻度・期間の整理
- 面談実施の準備
を進め、記録を残しながら慎重に対応を進めることが極めて重要です。
この段階ではまだ結論を急ぐ必要はありません。重要なのは、「放置しないこと」と「思い込みで決めつけないこと」です。会社経営者の判断は、常に後から検証される可能性があることを前提に動く必要があります。
2. 出勤しても十分に働けていない場合の対応方針
出勤はしているものの、明らかに業務遂行能力が低下している場合、会社経営者がまず考えるべきは懲戒ではありません。最優先すべきは、健康状態の確認と安全配慮義務への対応です。
例えば、通常30分で終わる業務に3時間かかる、簡単な指示の理解が困難、集中力が著しく欠けている――このような状況が客観的に確認できるのであれば、問題の本質は「能力不足」ではなく、体調悪化の可能性にあります。
このような場合に無理に働かせ続けると、症状が悪化した際に「会社は異常に気づいていたのに放置した」と評価され、安全配慮義務違反を問われるリスクが生じます。
会社経営者としては、「本人が出勤してきた」という事実だけで責任を回避することはできません。
まず行うべきは、具体的事実に基づく面談です。
「働けていない」という抽象的な指摘ではなく、
- 〇月〇日の業務が通常より大幅に遅延した
- 複数回同じミスが発生している
- 業務指示への反応が著しく鈍い
といった客観的事実を整理し、会議室等で正式に面談を行います。立ち話ではなく、記録を残す前提で実施することが重要です。
その上で、「体調が悪い可能性があるのではないか」「医師の診察を受けるべきではないか」と提案します。ここでのポイントは、処分を示唆するのではなく、健康を守る方向での説得を行うことです。
それでも「問題なく働ける」と強く主張する場合には、
- 医師の診断書の提出
- 産業医面談
など、客観的根拠の提示を求める段階に進みます。
重要なのは順序です。いきなり「診断書を出せ」と迫るのではなく、まずは会社側が把握している事実を提示し、「この状況でも本当に働けると言えますか」という形で論理を積み上げることです。
それでもなお就労を強行しようとする場合、会社経営者としては最終的に就労を拒否する判断を検討せざるを得ません。体調悪化が明らかに予見できる状況で就労を認めれば、後に重大な法的責任を負う可能性があるからです。
もっとも、この判断は容易ではありません。
就労拒否が「会社都合の休業」と評価されれば、賃金支払い義務が発生する可能性もあります。
したがって、出勤しても十分に働けていないケースでは、
① 客観的事実の蓄積
② 医学的意見の確認
③ 法的整理の実施
を踏まえた上で、慎重かつ戦略的に判断することが、会社経営者に求められます。
ここは感覚ではなく、法的リスクを織り込んだ経営判断の領域です。
3. 「働ける」と主張する社員への説得と事実確認の進め方
出勤しても十分に業務が遂行できていないにもかかわらず、本人が「働ける」「問題ない」と強く主張するケースは少なくありません。この場面で会社経営者が誤りやすいのは、感情的に「明らかにおかしい」と押し切ろうとすることです。しかし、抽象的な指摘では本人は納得せず、後に紛争化した場合にも会社側の正当性が弱くなります。
重要なのは、具体的事実に基づく説得です。「働けていない」という評価ではなく、「通常30分で終わる業務が3時間経っても完了していない」「同じ内容のミスが短期間に複数回発生している」といった客観的事実を整理し、その事実を前提に話を進めることが不可欠です。
面談は必ず正式な形で行い、記録を残します。自席での立ち話ではなく、会議室で時間を確保し、会社としての見解を丁寧に伝える姿勢が必要です。その際、「あなたは働けていない」と断定するのではなく、「この状況を見る限り、体調に問題がある可能性が高いのではないか」という形で論理を組み立てることが効果的です。
そのうえで、なお本人が就労可能と主張するのであれば、その根拠を示すよう求めることになります。ここで初めて、医師の診察や診断書の提出、産業医面談といった客観的資料の提示を検討する段階に入ります。順序を誤らず、会社側の事実提示が先であることが重要です。
このプロセスを経ることで、会社経営者の判断は「思い込み」ではなく、「合理的根拠に基づく判断」と評価されやすくなります。仮に最終的に就労を制限する判断に至った場合でも、事実確認と説得の積み重ねがあれば、法的リスクは大きく軽減されます。
強硬な主張に対しても、冷静に、事実と論理で対応すること。それが会社経営者に求められる最も重要な姿勢です。
4. 産業医・医師の意見を踏まえた判断プロセス
社員が「働ける」と主張し、会社としても判断に迷う場合、最終的な拠り所となるのは医学的意見です。会社経営者の直感や経験則だけで就労可否を決めることは、法的リスクの観点から極めて危険です。
まず検討すべきは、医師の診察を受けてもらい、診断書を提出してもらうことです。ここで重要なのは、単に「病名があるかどうか」ではありません。労働契約で予定されている業務を、通常の水準で遂行できる健康状態かどうかが本質的な判断基準になります。
さらに、産業医が選任されている会社であれば、産業医面談の活用は極めて有効です。会社側が把握している業務上の具体的状況を事前に情報提供し、そのうえで面談を実施してもらうことで、より実態に即した医学的評価が得られます。
産業医の意見が「就労可能」とするのか、「一定の制限が必要」とするのか、あるいは「休養が相当」とするのかによって、会社経営者の選択肢は大きく変わります。ここで重要なのは、医学的意見をそのまま機械的に採用するのではなく、法的観点と組み合わせて最終判断を行うことです。
例えば、医師が「働ける」としても、客観的に重大な業務支障が継続している場合には、別途法的整理が必要になります。一方で、医学的に就労困難と評価されているにもかかわらず就労を認めれば、後に健康被害が発生した際、会社の責任は重くなります。
つまり、医学的意見は「責任回避の道具」ではなく、合理的判断を裏付ける材料です。最終的に判断を下すのは会社経営者であり、その判断が合理的だったかどうかが後に問われます。
判断が難しい局面ほど、医学的意見を取得し、その内容を踏まえて記録を残しながら意思決定を行うことが、会社を守る最善策となります。
5. 就労拒否と安全配慮義務の法的リスク
出勤してきている社員に対して、「今日は帰ってください」「しばらく出社を控えてください」と伝えることは、会社経営者にとって心理的にも法的にも重い判断です。しかし、客観的に見て体調悪化の可能性が高い場合、就労を認めること自体が重大なリスクになります。
会社には安全配慮義務があります。これは、社員が安全かつ健康に働けるよう配慮する義務であり、本人が「働ける」と主張していたとしても免れません。明らかに業務遂行能力が低下し、健康悪化が予見できる状況で就労を継続させれば、「会社は異常を認識していた」と評価される可能性があります。
特に、業務処理が著しく遅延している、判断力が低下している、不自然な言動が増えているといった状況がある場合、経営判断として就労を制限する方向を検討せざるを得ません。ここで「本人の自己責任」と整理することはできません。雇用関係においては、会社側の管理責任が問われるからです。
もっとも、就労拒否は常に正当化されるわけではありません。客観的根拠が不十分なまま一方的に出社を禁じれば、不当な就労拒否と評価されるおそれがあります。したがって、事前に業務状況を具体的に整理し、可能であれば医師や産業医の意見を取得し、その上で判断することが不可欠です。
就労を拒否するという判断は、「厳しい対応」ではなく、場合によっては社員を守るための措置でもあります。問題は、その判断が合理的根拠に基づいているかどうかです。
会社経営者に求められるのは、感情ではなく、予見可能性と客観性に基づいた決断です。就労を認めることにも、拒否することにもリスクがある以上、どちらの選択がより法的に防御可能かを見極めることが、経営責任として重要になります。
6. 休ませた場合の賃金支払い義務の考え方
社員を休ませる判断をした場合、次に問題となるのが賃金を支払う必要があるのかという点です。ここは会社経営者にとって極めて重要な論点です。
法的には、休業が「会社都合」によるものと評価されれば、原則として賃金(少なくとも休業手当)の支払い義務が生じます。他方で、社員側の体調不良など、労務提供ができない原因が本人にある場合には、賃金支払い義務は発生しないのが原則です。
問題は、その評価が後から争われ得るという点にあります。
会社としては「体調不良が原因だから本人都合」と整理したつもりでも、後に紛争となり「実際には就労可能だったのに会社が一方的に出社を拒否した」と判断されれば、会社都合の休業と評価され、未払賃金の支払いを命じられる可能性があります。
したがって重要なのは、単に「体調が悪そうだ」という印象ではなく、労働契約上予定された水準の労務提供が可能だったかどうかという観点から整理することです。業務遂行能力が著しく低下していたのか、それとも多少の効率低下にとどまっていたのか。この違いは、賃金支払い義務の有無に直結します。
ここでも、医師や産業医の意見が大きな意味を持ちます。医学的に就労困難と評価されているのであれば、本人側の事情による不就労と整理しやすくなります。一方で、医学的に就労可能とされている場合には、会社の判断はより慎重でなければなりません。
賃金問題は金銭的影響だけでなく、労働審判や訴訟に発展するリスクも伴います。だからこそ、休ませる判断をする段階で、将来の法的評価まで見据えて整理しておく必要があります。
「休ませるかどうか」の判断と、「賃金を払うかどうか」の判断は、別の問題でありながら密接に関連しています。会社経営者としては、この二つを同時に視野に入れ、記録を残しながら合理的に意思決定を行うことが不可欠です。
7. 出勤時は問題なく働ける場合のチェックポイント
他方で、出勤してきた日は特段の問題なく働いているケースもあります。業務スピードも平均的で、ミスも多くなく、周囲とのコミュニケーションにも支障がない。このような場合、問題の本質は「労務提供能力」ではなく、継続的な欠勤そのものにあります。
ここで会社経営者が注意すべきなのは、「出勤時に働けている=すべて問題ない」と短絡的に判断しないことです。仮に週2日程度の欠勤が数か月、あるいは半年以上継続しているのであれば、組織運営上の支障は無視できません。
継続的な欠勤は、業務の安定性を損ない、他の社員に過重な負担をかけます。戦力として計画に組み込めない状態が長期化すれば、組織全体の生産性や士気にも影響が及びます。これは単なる個人の問題ではなく、経営上の問題です。
もっとも、安易に「サボり」と決めつけるのは危険です。実際には、軽度ながら慢性的な体調不良が続いているケースもありますし、本人が無理をして出勤日だけ踏ん張っている可能性もあります。ここでも重要なのは、思い込みではなく事実確認です。
継続的な欠勤が見られる場合には、正式な面談を行い、どのような体調不良なのか、医療機関には通っているのか、今後の見通しはどうなのかを丁寧に確認します。診断書が提出されていない場合でも、状況説明を求めること自体は不合理ではありません。欠勤が長期化しているのであれば、医師の診断書の提出を求めることも十分に検討に値します。
出勤日は問題ないからといって放置することは、結果的に問題の固定化につながります。会社経営者としては、短期的な波風を避けるよりも、長期的な組織安定を優先すべきです。
働けている日の様子と、欠勤の頻度・期間を総合的に見極めながら、合理的な説明を求めていくことが、適切な経営対応となります。
8. 診断書がないケースでの面談と継続的確認の重要性
医師の診断書が提出されていないまま欠勤が継続している場合、会社経営者として最も避けるべきなのは「何となく様子を見る」という放置です。放置は、後に紛争化した際に「会社は問題を認識していながら適切な対応をしなかった」と評価されかねません。
重要なのは、定期的な面談を通じて状況を継続的に確認することです。単発のヒアリングでは足りません。週2日程度の欠勤が数か月続いているのであれば、一定の間隔で面談を実施し、体調の推移や医療機関の受診状況、今後の見通しを確認していく必要があります。
ここでのポイントは、追及や詰問の姿勢ではなく、「体調管理の確認」という建て付けを明確にすることです。本人が体調不良を理由に欠勤している以上、会社が健康状態を確認することは不自然ではありません。むしろ、安全配慮義務の観点からは当然の対応です。
また、面談のたびに内容を記録として残すことが極めて重要です。どのような説明があったのか、医療機関を受診しているのか、診断書の提出要請にどう回答したのか。こうした積み重ねが、後に会社の対応の合理性を裏付けます。
実務上、継続的に事実確認を行うことで、状況は次第に明確になります。本当に体調が悪い場合は、やがて診断書が提出されたり、休職に移行したりする方向に整理されます。他方で、曖昧な説明が続く場合には、本人も心理的負担を感じ、欠勤が収束するケースも少なくありません。
大切なのは、決めつけないことです。「サボりに違いない」と断定するのも危険ですが、「きっと仕方がない」と無条件に受け入れるのもまた経営責任として不十分です。
診断書がない状況だからこそ、面談と記録の積み重ねによって実態を可視化することが、会社経営者にとって最も現実的で防御可能な対応となります。
9. 長期化する欠勤への経営判断と組織防衛
週2日程度の欠勤が半年、1年と長期化した場合、それはもはや個別の体調問題にとどまらず、経営課題になります。会社経営者としては、当該社員の事情だけでなく、組織全体への影響を直視しなければなりません。
継続的な欠勤は、業務の割り振りを不安定にし、周囲の社員に見えない負担を蓄積させます。「あの人はいつ休むかわからない」という状態は、戦力として計算できないという意味で、組織運営上のリスクです。この状態を放置することは、結果的に他の社員のモチベーションや生産性を損なう可能性があります。
一方で、体調が本当に不安定である場合、無理に通常勤務を継続させることも適切ではありません。短時間勤務への変更、業務内容の見直し、休職制度の活用など、制度的な整理を検討する局面に入ります。ここで重要なのは、場当たり的対応を続けないことです。
欠勤が長期化しているにもかかわらず、診断書もなく、明確な改善見通しも示されない場合には、会社として一定の期限を区切った整理も必要になります。いつまで現状を維持するのか、どの段階で次の措置に進むのか。こうした時間軸を意識した判断が、経営者には求められます。
また、長期化する問題ほど、後に「会社は曖昧な対応を続けた」と評価されやすくなります。面談の実施、医師の意見取得、勤務実態の記録などを積み重ねたうえで、合理的な選択肢を検討することが不可欠です。
組織を守ることと、社員を守ることは対立概念ではありません。むしろ、曖昧な状態を長く続けることこそが、双方にとって最も不利益をもたらします。会社経営者としては、問題が長期化した段階で、より踏み込んだ整理を行う覚悟が必要になります。
10. 不確実な状況下で会社経営者が下すべき最終判断
ここまで見てきたとおり、診断書がないまま週2日程度の欠勤を繰り返す社員への対応には、明確な正解が常に存在するわけではありません。健康問題なのか、就労姿勢の問題なのか、その境界は必ずしも明確ではないからです。
しかし、不確実だからといって判断を先送りにすることは、会社経営者として許されません。経営とは、本質的に不確実な状況の中で選択を行い、その責任を引き受ける営みです。この問題も例外ではありません。
重要なのは、
- 客観的事実を把握し
- 面談を重ね
- 医師や産業医の意見を確認し
- 記録を残したうえで
最終的な方針を決定することです。
その結果として、就労継続を認めるのか、一定期間の休養を求めるのか、休職に移行するのか、あるいは別の制度的整理を行うのかを判断します。ここで問われるのは、「絶対に正しいか」ではなく、その時点で合理的と言える判断を尽くしたかどうかです。
また、忘れてはならないのは、この問題は当該社員だけの問題ではないという点です。周囲の社員の負担、組織の安定、将来的な紛争リスクなど、複数の要素を総合的に考慮する必要があります。同時に、体調が本当に悪いのであれば、無理をさせないことも会社の責任です。
難しい判断を迫られる場面こそ、会社経営者の姿勢が問われます。感情や印象ではなく、法的合理性と組織全体の利益を踏まえた決断を行うことが不可欠です。
もっとも、実務上は「どこまでが安全配慮義務違反になるのか」「どの段階で賃金支払い義務が生じるのか」といった判断は極めて専門的です。対応を誤れば、後に労働審判や訴訟に発展する可能性もあります。
欠勤問題が長期化している、あるいは対応方針に迷いがある場合には、早い段階で会社側の立場に立つ弁護士に相談し、法的リスクを整理したうえで戦略的に進めることが、結果として会社を守る最善策となります。
会社経営者の決断は、社員の将来と会社の将来の双方に影響を与えます。だからこそ、独断ではなく、専門的視点を取り入れながら、責任ある判断を行っていただきたいと思います。

弁護士法人四谷麹町法律事務所 代表弁護士 藤田 進太郎
東京大学法学部卒業。2003年弁護士登録。日本弁護士連合会会員労働法制委員会委員・事務局次長・最高裁行政局との労働審判制度に関する協議会協議員、第一東京弁護士会労働法制委員会委員・研修部会副部会長、経営法曹会議会員・第112回経団連労働法フォーラム報告担当者、労働審判員連絡協議会特別会員、日本労働法学会会員、東京麹町ロータリークラブ会員・2023-24年度幹事。
講演・著作 / 「会社経営者のための問題社員対応講座」(YouTube)
日本全国各地の会社経営者の皆様へ
弁護士法人四谷麹町法律事務所代表弁護士の藤田進太郎です。私は、労働問題のストレスから会社経営者の皆様を解放したいという強い思いを持っており、日本全国各地の会社経営者のために、問題社員、労働審判、残業代トラブルなどの労働問題の予防解決に当たっています。問題社員、労働審判、残業代トラブルでお悩みでしたら、弁護士法人四谷麹町法律事務所にご相談ください。事務所会議室での経営労働相談のほか、ZoomやTeamsでのオンライン経営労働相談を実施しています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 本人が受診を拒否し続ける場合、放置しても安全配慮義務違反になりませんか?
A. 放置は最も危険です。受診を拒否された場合でも、「会社として受診を勧奨した記録」「業務上の支障を指摘した記録」を残してください。その上で、就労が可能であるという客観的証明(診断書)が出ない限り、安全上の観点から重要な業務から外す、あるいは自宅待機を命じるなどの適切なステップを踏むことが、義務を果たすことにつながります。
Q2. 欠勤日の朝に「体調不良」とメールが来るだけです。詳しい理由を問いただせますか?
A. はい、可能です。プライバシーへの配慮は必要ですが、「労務提供ができない正当な理由」を確認することは会社の権利です。どのような症状なのか、通院の有無、復帰の見通しなどを確認することは、業務の段取りや安全管理のために不可欠な事項です。これに回答しないことは、報告義務違反として指導の対象になり得ます。
Q3. 欠勤を理由に賞与を減額したり、昇給を停止したりすることは法的に許されますか?
A. 評価基準に基づき、不就労分を反映させることは正当です。欠勤によって業務への貢献度が低いと評価され、賞与の算定期間の出勤率が下がれば、その分減額されることは合理的です。ただし、欠勤分を超えて過度に減額する(懲罰的な意味合いが強すぎる)場合は公序良俗違反を問われる可能性があるため、就業規則や賃金規程に基づいた運用が必要です。
最終更新日 2026/03/4
