問題社員158 「仕事」を真面目にやっているという認識で パワハラまがいの言動を繰り返す。

動画解説

 

1. 真面目なのにトラブルを起こす社員の特徴とは

 「仕事に真面目である」という評価は、本来であれば会社経営者にとって歓迎すべきものです。しかし実務上、“真面目さ”が原因で職場トラブルを引き起こす社員が一定数存在します。ここを見誤ると、問題の本質を捉えられません。

 このタイプの社員は、業務遂行能力自体は決して低くないことが多いのが特徴です。むしろ、成果へのこだわりが強く、妥協を許さない姿勢を持っています。ただし、その姿勢が「周囲への過度な批判」「執拗な叱責」「人格否定に近い発言」といったパワハラまがいの言動として表面化します。

 本人の内心は、「職場を良くしたい」「業績を上げたい」「甘えを排除したい」というものです。悪意があるわけではありません。問題は、“結果さえ出せばよい”という誤った仕事観にあります。

 労働契約上、社員に求められるのは単なる作業遂行だけではありません。職場秩序を維持し、同僚の就労環境を不当に害さないことも当然に含まれます。つまり、周囲に配慮した言動も仕事の一部なのです。

 ところが、このタイプの社員は「自分は正しい」「周囲が未熟だから指摘しているだけだ」と考えがちです。その結果、周囲が萎縮し、生産性が低下し、メンタル不調者が発生するという本末転倒の事態が生じます。

 会社経営者の立場からすれば、「これではまずい」と直感的に感じるケースが多いでしょう。その直感は概ね正しいと言えます。経営者がパワハラまがいだと感じる水準であれば、すでに職場秩序を乱すリスクが顕在化している状態である可能性が高いのです。

 重要なのは、この段階で「単に厳しい人」「仕事熱心な人」と評価を曖昧にしないことです。真面目さと適切さは別問題です。真面目であっても、職場環境を悪化させるのであれば、それは問題社員としての対応が必要な局面に入っています。

 まずは、「真面目=安全」という思い込みを捨てること。そこが、適切な教育指導と実務対応の出発点になります。

2. 「良かれと思って」が招くパワハラまがい言動のリスク

 パワハラまがいの言動を繰り返す社員の多くは、自分を加害者だと認識していません。むしろ、「自分は組織のために正しいことを言っている」「甘さを正しているだけだ」と本気で信じています。

 ここに、対応を難しくする本質があります。

 本人の中では、「業績向上」「品質改善」「規律維持」といった大義があります。そのため、注意を受けても「なぜ自分が責められるのか分からない」「問題があるのは周囲だ」と受け止めがちです。結果として、指導が空回りし、かえって対立が深まることも少なくありません。

 しかし、会社経営者として見なければならないのは動機ではなく結果と影響です。

  • 周囲の社員が萎縮している
  • 意見が出なくなっている
  • メンタル不調者が出ている
  • 離職者が増えている

 このような現象が生じているのであれば、それは既に経営リスクです。いくら本人が「正論」を述べていたとしても、組織全体の生産性を下げているのであれば、本末転倒です。

 さらに見落としてはならないのは、会社経営者が放置した場合の法的リスクです。パワハラまがいの言動が継続し、精神疾患の発症や休職、退職に至った場合、会社の安全配慮義務違反が問題になる可能性があります。

 「本人は悪気がないから」「真面目だから」という理由で様子見を続けることは、後に労働問題へ発展した際に、“黙認していた”と評価されかねない対応になります。

 また、このタイプの社員は、「自分は組織のために戦っている」という自己評価を持ちやすく、孤立するとさらに攻撃性を強める傾向があります。周囲との溝が深まるほど、「自分だけが正しい」という思考が強化される悪循環に陥るのです。

 会社経営者として重要なのは、「良かれと思っている」という事情に同情しすぎないことです。問題の核心は、職場秩序を乱しているかどうかにあります。

 動機の善悪ではなく、組織への影響という経営視点で判断すること。それが、適切な教育指導とリスク管理の第一歩になります。

3. 会社経営者の法的責任と職場環境配慮義務

 パワハラまがいの言動を放置した場合、単なる社内トラブルでは済まない可能性があります。会社経営者には、職場環境を安全に保つ法的責任があるからです。

 労働契約は、単に労務を提供し賃金を支払うという関係にとどまりません。判例上も、会社には安全配慮義務があるとされており、これは身体的安全だけでなく、精神的健康も含みます。

 つまり、社員が他の社員からの執拗な叱責や人格否定的発言によってメンタル不調を発症した場合、「加害者本人の問題」だけでは終わらず、会社の管理責任が問われる可能性があるのです。

 特に注意すべきなのは、会社経営者が問題を認識していた、あるいは認識できたにもかかわらず、十分な対応を取らなかったと評価されるケースです。この場合、損害賠償請求や労災認定、さらには訴訟に発展するリスクがあります。

 「厳しい指導だったが、業務の範囲内だと思った」という主観的判断は、紛争になった際には通用しません。裁判所が見るのは、具体的な言動の内容と、それに対して会社がどのような対応を取ったかです。

 また、管理職が加害的言動をしている場合には、会社の責任はより重く評価される傾向があります。管理監督的立場にある者の行為は、会社の統制下にあると判断されやすいためです。

 会社経営者としては、「社員同士の問題」と矮小化せず、組織としてのリスク管理の問題として捉える必要があります。

 重要なのは、完璧にトラブルを防ぐことではありません。問題が生じた際に、

  • 事実関係を把握し
  • 具体的な指導を行い
  • 必要に応じて懲戒手続を進める

という対応を適切に実行しているかどうかです。

 法的責任の有無は、「問題が起きたかどうか」よりも、起きた後にどう動いたかで判断される場面が多いのです。

 したがって、パワハラまがいの言動を確認した段階で、会社経営者は「注意するかどうか」ではなく、「どのように具体的に是正するか」を検討しなければなりません。ここを曖昧にすると、経営リスクは一気に顕在化します。

4. なぜ抽象的な注意では改善しないのか

 会社経営者としては、「言葉遣いに気をつけなさい」「最近評判が悪い」「常識で考えなさい」といった形で注意をしたくなる場面があるでしょう。しかし、抽象的な注意ではほとんど改善しません

 なぜなら、このタイプの社員は「自分は正しいことをしている」と本気で考えているからです。抽象的な表現で注意されても、「何が問題なのか分からない」「具体的にどの発言を指しているのか不明だ」と受け止めます。

 その結果、「会社経営者は自分を嫌っているのではないか」「成果を出している自分が疎まれているのではないか」といった被害的な解釈に転じることすらあります。これでは、教育効果は期待できません。

 さらに問題なのは、抽象的な注意は記録としても弱いという点です。後に労働問題へ発展した場合、「いつ、どの言動について、どのような指導をしたのか」が明確でなければ、会社側の適切な対応を立証することが難しくなります。

 例えば、
 「パワハラっぽいことはやめなさい」
という指導では、何が問題だったのかが全く特定されていません。

 一方で、
 「〇月〇日〇時頃、会議室で△△に対し『能力がない』『辞めた方がいい』と発言したことは不適切である」
という指摘であれば、問題行為が具体化されています。

 この差は極めて大きいのです。

 抽象的な指導が通用するのは、すでに一定の理解力と対人感覚を備えた社員に対してのみです。パワハラまがいの言動を繰り返す社員は、そもそもその水準に到達していないケースが多いと考えるべきです。

 「普通は分かるだろう」「常識で判断してほしい」という期待は、経営者の感覚としては自然ですが、実務的には危険です。分からないから問題を起こしているという前提に立たなければなりません。

 したがって、改善の出発点は、曖昧な表現を捨てることです。

  • いつ
  • どこで
  • 誰に対し
  • どのような言動を行い
  • なぜそれが問題なのか

これを具体的に示さなければ、教育にも、法的リスク管理にもなりません。

 抽象論ではなく事実ベースで語ること。それが、会社経営者が取るべき実務対応の基本姿勢です。

5. 教育指導の基本原則―「具体性」がすべて

 パワハラまがいの言動を繰り返す“真面目社員”に対して、会社経営者がまず取るべき対応は教育指導です。ただし、ここでいう教育指導は、感覚的な注意や精神論ではありません。原則は一つ、「具体性」です。

 このタイプの社員は、理解不足や認識のズレが根本原因であることが多く、「自分の言動が問題である」という自覚が乏しいのが特徴です。したがって、「気をつけなさい」「周囲に配慮しなさい」といった抽象的な表現では、意味が伝わりません。

 教育指導の基本構造は明確です。

 第一に、問題となる具体的事実の特定
 第二に、その言動がなぜ問題なのかの説明
 第三に、どうすべきだったのかという代替行動の提示

 例えば、「言い方がきつい」という指摘だけでは不十分です。
 「〇月〇日、会議中に△△に対して『そんなことも分からないのか』と発言した点は、人格否定にあたり不適切である。業務上の指摘をするのであれば、『この点はこう改善してほしい』という表現にすべきだった」
というレベルまで具体化する必要があります。

 ここまで落とし込んで初めて、本人は「何が問題だったのか」「どう修正すべきか」を理解できます。

 また、教育指導は一度で終わるものではありません。一定期間、継続的にフォローし、改善状況を確認することが重要です。この過程自体が、後に労働問題へ発展した場合の会社としての適切対応の証拠にもなります。

 会社経営者として押さえるべきなのは、教育指導の目的は「叱ること」ではなく、職場秩序を回復し、再発を防止することにあるという点です。感情的に強く出ることが目的ではありません。

 さらに重要なのは、教育指導を通じて「仕事とは何か」を再定義させることです。仕事とは単に成果を出すことではなく、周囲と協調しながら組織として成果を上げることであるという認識を持たせなければなりません。

 この基本認識が修正されない限り、同様の問題は繰り返されます。

 教育指導の成否は、抽象論を排し、どこまで具体的に落とし込めるかにかかっています。ここを徹底できるかどうかが、会社経営者の実務対応としての分水嶺になります。

6. 面談で必ず押さえるべき実務ポイント

 教育指導を行う際には、必ず正式な面談の場を設けることが重要です。立ち話や感情的な叱責ではなく、会議室等で時間を確保し、冷静に事実を整理したうえで実施してください。

 まず押さえるべきは、事実の特定と提示です。
 「最近きついよね」ではなく、
 「〇月〇日〇時頃、△△に対して『能力がない』『やる気がない』と発言した件について話をしたい」
と切り出します。ここで曖昧さを残さないことが極めて重要です。

 次に、その言動がなぜ問題なのかを明確に伝えます。単に「雰囲気が悪くなるから」では弱いのです。

  • 職場秩序を乱していること
  • 相手の人格を否定する表現であること
  • 会社として看過できないこと

をはっきり示します。ポイントは、会社としての評価であることを明示することです。

 そのうえで、必ず本人の言い分も聞いてください。一方的な断罪は逆効果です。多くの場合、「業務改善のためだった」「指導のつもりだった」という説明が出てきます。ここで重要なのは、動機を否定することではなく、方法が不適切だったと整理することです。

 そして最後に、具体的な改善行動を提示します。

  • 指摘は事実に限定すること
  • 人格評価をしないこと
  • 感情的な表現を用いないこと

といった形で、行動レベルに落とし込みます。

 面談後は、必ず記録を残してください。日時、出席者、指摘内容、本人の説明、今後の改善方針を文書化しておくことが不可欠です。これは教育効果のためだけでなく、将来の労働問題予防の観点からも重要です。

 また、面談は一度で終わらせないことです。一定期間後に再度面談を実施し、改善状況を確認する仕組みを作ります。これにより、「指導したが放置した」という評価を避けることができます。

 会社経営者としての姿勢は明確であるべきです。
 人格を否定するのではなく、問題行動を是正する。
 感情ではなく事実で指導する。

 この原則を徹底できるかどうかが、面談の成否を分けます。

7. それでも改善しない場合の配置転換・管理職解任の判断

 具体的な教育指導を繰り返しても改善が見られない場合、会社経営者は次の段階を検討しなければなりません。それが、配置転換や管理職解任といった人事上の措置です。

 特に問題となるのは、マネジメント適性が十分でないにもかかわらず管理職に就いているケースです。プレイヤーとしては優秀であっても、対人調整能力や感情コントロールに課題がある場合、部下を持つ立場に置くこと自体がリスクとなります。

 この場合の本質は、「処罰」ではなく適材適所の再配置です。

 マネジメントに適性が低い社員を無理に管理職に据え続けると、

  • 部下のメンタル不調
  • 離職の増加
  • 組織の分断

といった二次的被害が発生します。これは会社経営者として看過できません。

 教育指導を十分に尽くしたにもかかわらず改善しないのであれば、「能力・適性の問題」と整理せざるを得ない場面もあります。その場合、管理職から外す判断は合理的な経営判断になり得ます。

 もっとも、降格や役職解任は本人にとって重大な不利益です。後に労働問題へ発展しないよう、以下の点を慎重に検討してください。

  • これまでの具体的指導内容の記録があるか
  • 改善機会を相当期間与えているか
  • 役職に求められる能力要件が明確か
  • 判断が感情的・恣意的でないか

 これらが整理されていれば、人事措置の正当性は高まります。

 また、配置転換は「問題から遠ざける」という消極策ではなく、能力を発揮できるポジションへ移すという前向きな再設計であるべきです。実務に集中できるポジションで成果を出せるのであれば、会社にとっても本人にとっても合理的な選択となります。

 重要なのは、周囲の社員を守る視点を忘れないことです。改善が見込めないにもかかわらず現状を維持することは、会社経営者としての安全配慮義務との関係で問題となり得ます。

 「優秀だから外せない」ではなく、
 「組織全体として最適かどうか」で判断すること。

 これが、感情ではなく経営判断としての配置転換・管理職解任の基本姿勢です。

8. 厳重注意書・懲戒処分通知書の作成実務と注意点

 教育指導を尽くしてもなお問題行動が継続する場合には、厳重注意や懲戒処分を検討する段階に入ります。この局面で重要なのは、「処分を出すこと」そのものではなく、どのような内容で、どの程度具体的に記載するかです。

 厳重注意書や懲戒処分通知書で最も大切なのは、やはり具体性です。「パワハラまがいの言動があった」「職場秩序を乱した」という抽象的な表現では足りません。いつ、どこで、誰に対して、どのような発言または行為をしたのかを明確に特定する必要があります。

 さらに、その言動がなぜ問題なのか、会社としてどの点を不適切と評価しているのかを示すことが重要です。そして、どうすべきだったのか、何をしてはいけなかったのかという改善の方向性まで踏み込んで記載できれば、単なる処分通知ではなく、教育的効果を持つ文書になります。

 この点を曖昧にしたまま形式的に処分を出すと、二つのリスクがあります。一つは本人に改善意識が芽生えないこと、もう一つは後に紛争となった場合に、会社の対応が不十分と評価される可能性があることです。

 懲戒処分は、将来的により重い処分や解雇を検討する際の前提事情にもなり得ます。そのため、過去の注意や処分がどれだけ具体的で、改善機会を与えていたかは極めて重要な意味を持ちます。単なる「記録づくり」ではなく、段階的・合理的な対応の積み重ねであることが求められるのです。

 また、感情的な文言は避けるべきです。評価はあくまで事実に基づき、客観的な表現で整理します。人格批判に近い文面は、後の紛争で不利に働く可能性があります。

 会社経営者としては、「処分した」という事実に安心するのではなく、その内容が合理的かつ説明可能なものになっているかを必ず確認してください。ここを丁寧に積み上げることが、労働問題の予防と、将来の法的紛争への備えの双方につながります。

9. 教育効果を高める懲戒処分の進め方

 懲戒処分は、単なる制裁ではありません。会社経営者にとって重要なのは、処分を通じて改善を促すことです。感情的に厳しく出ることが目的ではなく、組織秩序を回復し、再発を防止することが本来の目的です。

 そのためには、懲戒処分を「点」ではなく「線」で考える必要があります。突然重い処分を出すのではなく、教育指導、口頭注意、書面での厳重注意といった段階を踏み、その延長線上に懲戒処分が位置付けられていることが重要です。この積み重ねがあってこそ、処分は合理性を持ちます。

 また、処分内容と問題行為との均衡も意識しなければなりません。行為の態様、回数、影響の大きさ、これまでの指導経過などを総合的に踏まえた判断でなければ、後に紛争となった場合に不合理と評価されるおそれがあります。

 さらに見落としてはならないのは、処分後のフォローです。懲戒処分を出して終わりにするのではなく、その後の言動を確認し、改善の兆しがあるのかを見ていくことが必要です。ここまで行って初めて、懲戒処分が教育的機能を果たします。

 処分の過程を丁寧に設計しておくことは、万一将来解雇を検討する局面になった場合にも意味を持ちます。十分な指導と段階的対応を経ても改善がなかったという事実は、重要な事情として考慮され得るからです。

 会社経営者としての姿勢は一貫しているべきです。
 感情で処分しない。記録を残す。改善機会を与える。

 この原則を守ることで、懲戒処分は単なる罰ではなく、組織を立て直すための有効な経営手段になります。

10. 問題社員対応で会社経営者が失敗しないために

 パワハラまがいの言動を繰り返す“真面目社員”への対応は、会社経営者にとって精神的にも実務的にも大きな負担です。放置すれば職場環境が悪化し、厳しく出過ぎれば労働問題に発展する可能性もあります。まさに、舵取りを誤ればどちらにも転ぶ難しい局面です。

 まず大切なのは、「真面目だから様子を見る」という判断をしないことです。問題は動機ではなく、組織に与えている影響です。周囲の社員が萎縮し、生産性が低下し、メンタル不調者が出ているのであれば、それは既に経営課題です。

 次に重要なのは、感覚や印象で処理しないことです。
 何が起きたのか。
 いつ、どこで、誰に対して、どのような言動があったのか。
 会社としてそれをどう評価するのか。

 これらを具体的に整理し、段階的に対応することが不可欠です。抽象論や精神論では、教育効果も法的防御力も生まれません。

 また、周囲の社員を守る視点を常に持ち続けてください。問題社員の改善も重要ですが、同時に他の社員の安全と職場環境を確保する責任が会社経営者にはあります。このバランスを崩さないことが、組織全体の安定につながります。

 もっとも、具体的事実の整理、指導内容の設計、厳重注意書や懲戒処分通知書の文面作成などは、慣れていなければ難しい作業です。対応を誤れば、かえって紛争を招くこともあります。

 問題が深刻化する前の段階で、会社側の立場に立つ弁護士に相談し、対応方針を整理しておくことは、結果としてコストとリスクの双方を抑えることにつながります。事実関係の聴き取り、文書作成、処分の相当性の検討まで含めて専門的に支援を受けることで、対応の精度は大きく高まります。

 会社経営者としての責任は重いものですが、適切な手順を踏めば、問題社員対応は決して乗り越えられない課題ではありません。感情ではなく、事実と法的視点に基づいて対応すること。それが、組織を守り、将来の労働問題を防ぐ最も確実な道です。

 

弁護士 藤田 進太郎
監修者

弁護士法人四谷麹町法律事務所 代表弁護士 藤田 進太郎

東京大学法学部卒業。2003年弁護士登録。日本弁護士連合会会員労働法制委員会委員・事務局次長・最高裁行政局との労働審判制度に関する協議会協議員、第一東京弁護士会労働法制委員会委員・研修部会副部会長、経営法曹会議会員・第112回経団連労働法フォーラム報告担当者、労働審判員連絡協議会特別会員、日本労働法学会会員、東京麹町ロータリークラブ会員・2023-24年度幹事。
講演・著作 /  「会社経営者のための問題社員対応講座」(YouTube)

日本全国各地の会社経営者の皆様へ

弁護士法人四谷麹町法律事務所代表弁護士の藤田進太郎です。私は、労働問題のストレスから会社経営者の皆様を解放したいという強い思いを持っており、日本全国各地の会社経営者のために、問題社員、労働審判、残業代トラブルなどの労働問題の予防解決に当たっています。問題社員、労働審判、残業代トラブルでお悩みでしたら、弁護士法人四谷麹町法律事務所にご相談ください。事務所会議室での経営労働相談のほか、ZoomやTeamsでのオンライン経営労働相談を実施しています。

最終更新日2026/3/17

よくある質問(FAQ)

Q1. 本人は「良かれと思って(指導として)」厳しく言っている場合でも、処分は可能ですか?

A. 可能です。懲戒や指導の対象となるかは、本人の主観的な動機(悪気があるか)ではなく、客観的に見てその言動が業務上の必要性を逸脱し、職場環境を害しているかという結果で判断されます。「正論であれば何を言ってもよい」という理屈は法的には通りません。

Q2. 「言葉遣いに気をつけて」と口頭で何度も注意していますが、一向に改善しません。

A. 抽象的な注意では改善は望めません。「いつ、どこで、誰に対し、どのような発言をしたか」という具体的事実を特定し、それがなぜ不適切なのかを論理的に示す必要があります。また、改善が見られない場合は書面による厳重注意や懲戒処分へと段階を引き上げる必要があります。

Q3. 優秀な成績を上げている社員を、パワハラを理由に降格させることは適法ですか?

A. マネジメント能力の欠如により職場秩序を著しく乱している場合、管理職としての適格性がないと判断して解任することは、経営上の合理的な裁量として認められる傾向にあります。ただし、事前の教育指導の記録や、改善機会の付与など、適正なプロセスを踏んでいることが条件となります。


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