ワード:「賃金変更」

賃金を変更する方法と適法に進めるためのポイントについて教えてください。

この記事の結論 1 賃金変更は集団的方法と個別的方法に分類される 集団的な変更(就業規則・労働協約の変更)は合理性が求められ、個別的な変更(個別合意・職能資格見直し・役職変更)は使用者の優越的地位の濫用がないかが問われます。 2 懲戒処分としての減給には労基法91条の厳格な上限がある 1回の減給は平均賃金1日分の半額以内、1賃金支……

個別合意よりも社員に有利な労働条件を定めた労働協約、就業規則が存在する場合、個別合意だけでは賃金減額の効力は生じませんか。

この記事の要点 ✓ 個別合意よりも社員に有利な労働条件を定めた労働協約・就業規則が存在する場合、それらの効力が個別合意に優先するため(労組法16条・労契法12条)、個別合意だけでは賃金減額の効力は生じない 「本人が同意したから大丈夫」という発想は、既存の協約・就業規則が上位にある限り通用しません ✓ 賃金減額を有効に行うためには、先……

就業規則の変更による賃金減額が有効となるための要件を教えてください。

この記事の要点 ✓ 就業規則変更による賃金減額が有効となるためには、①労働者との合意(労契法9条反対解釈)または②変更の合理性と周知(労契法10条)のいずれかを満たす必要がある どちらも要件として認められていますが、それぞれに固有の落とし穴があります ✓ 要件①(合意変更)は、就業規則変更と個別合意を組み合わせる方法——「同意書があ……

労働協約を締結することができない場合や労働協約の効力が及ばない労働者の賃金を減額する方法としては、どのようなものが考えられますか。

この記事の要点 ✓ 労働協約を締結できない場合や効力が及ばない労働者への賃金減額方法は、就業規則変更(労働契約法10条)または個別合意の2つ 368番で解説した3つの手法のうち、①労働協約が使えない場合の選択肢が②就業規則変更と③個別合意です ✓ 就業規則変更による賃金減額は対象者が多数の場合に有効だが、変更の合理性(労契法10条)……

具体的に発生した賃金請求権を事後に締結された労働協約により処分又は変更することは許されますか。

この記事の要点 ✓ 具体的に発生した賃金請求権を、事後に締結された労働協約によって処分または変更することは許されない(香港上海銀行事件・最高裁平成元年9月7日第一小法廷判決) 労働協約の規範的効力は、将来の労働条件の変更に作用するものであり、既発生の賃金請求権には及びません ✓ 「労働組合が同意したのだから過去分も変更できる」という……

労働組合との間で賃金減額に関する労働協約を締結した場合、賃金減額の効力は非組合員にも及びますか。

この記事の要点 ✓ 労働協約の効力は原則として組合員にのみ及ぶが、一の事業場の4分の3以上の労働者が一の労働協約の適用を受けるに至ったときは、当該事業場の他の同種労働者にも一般的拘束力が及ぶ(労組法17条) この場合、賃金減額の効力は組合員でない未組織労働者にも及びます ✓ 特定の未組織労働者に適用することが著しく不合理であると認め……

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