問題社員267 注意指導をレベルアップさせる方法
動画解説
この記事の要点
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注意指導の上達には「練習」が不可欠——知識の習得(本・セミナー・YouTube)だけでは上達しない ゴルフや楽器と同じで、いくら本を読んでイメージを掴んでも実際に練習しなければ上達しない。注意指導も実際に練習することで初めて上手になる |
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最もコストのかからない練習法は社内ロールプレイ——問題社員役と上司役に分かれて5〜10分練習するだけで効果が出る 複数人で行えば旁から見ている人がフィードバックできる。手ごわい相手や繊細な案件の前に練習することで、パワハラにならない指導ができるようになる |
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重要な案件では弁護士と一緒にトレーニングする方法が有効——弁護士が「最強の問題社員役」を演じることで想定外の反論にも対応できるようになる 弁護士が問題社員に成りきって意地悪な返答をする練習をすることで、実際の問題社員との面談が「弁護士より話しやすい」と感じられるレベルになる |
目次
1. なぜ知識だけでは注意指導は上手くならないのか
会社経営者の皆様、こんにちは。弁護士法人四谷麹町法律事務所の代表弁護士、藤田進太郎です。
問題社員への注意指導について、本を読んだりセミナーに参加したりYouTubeで学んだりして「大体は分かった。次は注意指導→懲戒処分→退職勧奨or解雇という流れだ」と理解した。しかし実際にやってみるとなんかうまくいかない——そう感じる経営者の方のために今日はお話しします。
うまくいかない理由のほとんどは「練習不足」です。
知識の習得は大切です。本を読んで知識を集め、YouTubeでイメージを掴み、セミナーで有益な情報を得ることはとても良いことです。しかしそれだけでは注意指導が上手くなるには不十分です。
2. スポーツ・楽器と同じ——「練習」なしでは上達しない
ゴルフを上達させたい場合、どうしますか。ゴルフの上達本を読んだだけで上手になる人はいません。実際に練習場でスイングし、コースを回ることで上手になります。野球でも、素振りをしてボールを打つことで上達します。ピアノも、実際に鍵盤を弾く練習を繰り返すから上手になります。
注意指導の上達も全く同じです。
注意指導の上達に必要なもの
| 知識の習得(本・セミナー等) | 必要だが、これだけでは上達しない |
| 実際の練習 | これがなければ上達しない。練習×知識の組み合わせが最も効果的 |
「実際の問題社員対応を重ねていけばそのうち上手になるのでは?」という発想もあるかもしれません。しかしそれは、素振りも走り込みもせずにいきなり本番の試合に出続ければ上手になるというのと同じです。練習なしに本番だけ繰り返しても上達の効率が悪く、その間に失敗も重なります。
練習をしっかりやった上で本番で経験を積む——これが最も効率よく注意指導を上達させる方法です。
3. 社内ロールプレイの具体的な方法
最もコストのかからない練習方法が、社内でのロールプレイです。
社内ロールプレイの方法
- 同僚・人事担当者・役員など社内で2〜3人が集まる
- 1人が「問題社員役」となり、予想される受け答えを行う
- もう1人が「実際に注意指導しようとしている上司・社長役」として注意指導を行う
- 5〜10分程度行ったら、旁から見ていた人がフィードバックする
- 「こういう言い方をした方がよい」「この返し方がより効果的」などの改善点を共有する
この練習を実際の面談の前に行うことで、受け答えの準備ができ、本番での対応が格段に楽になります。また、うっかりパワハラになりそうな言い回しも事前に気づくことができるため、問題社員への指導の質も上がります。
特に「この相手は手ごわい」「繊細な案件だ」と感じる場合は、面談前に必ずこの練習を行うことをお勧めします。
4. 弁護士と一緒にトレーニングする方法とその効果
より重要な案件でしっかり結果を出したい場合は、弁護士が「問題社員役」を演じてトレーニングする方法が非常に有効です。
顧問弁護士と問題社員の具体的な事情を共有した上で、弁護士が問題社員役になりきって意地悪な受け答えを行います。社長・人事担当者が注意指導し、弁護士が過去の経験から確率の高い「意地悪な切り返し」をします。5〜10分程度のトレーニングを行うことで、大体の問題社員の受け答えパターンをカバーできます。
弁護士との練習を経験した方から「藤田弁護士よりよっぽど話しやすかったですよ」と言われることがあります。弁護士の意地悪な問題社員役に耐え切れるレベルになれば、実際の問題社員との面談は気が楽になります。問題社員の有効な反論パターンは大体決まっているため、それをしっかり練習でカバーしておけば本番も安心して臨めます。
もちろん社内でのロールプレイだけでも十分な効果が出ます。ただし大事な案件・難しい案件については、弁護士とのトレーニングを経て本番に臨むことで、成功確率が大きく高まります。
5. まとめ
- 注意指導の上達には練習が不可欠——知識(本・セミナー・YouTube)の習得だけでは上達しない
- スポーツ・楽器と同じ仕組み——練習しながら知識も仕入れることで効率よく上達する
- 社内ロールプレイが最もコストのかからない練習法——問題社員役と上司役に分かれて5〜10分練習するだけで効果が出る
- 重要案件は弁護士とのトレーニングを経てから本番へ——弁護士の意地悪な問題社員役に対応できれば、実際の面談は気が楽になる
注意指導の上達・準備でお悩みの経営者の皆様は、ぜひ弁護士にご相談ください。
東京大学法学部卒業。2003年弁護士登録。日本弁護士連合会会員労働法制委員会委員・事務局次長・最高裁行政局との労働審判制度に関する協議会協議員、第一東京弁護士会労働法制委員会委員・研修部会副部会長、経営法曹会議会員・第112回経団連労働法フォーラム報告担当者、労働審判員連絡協議会特別会員、日本労働法学会会員、東京麹町ロータリークラブ会員・2023-24年度幹事。
講演・著作 / 「会社経営者のための問題社員対応講座」(YouTube)
日本全国各地の会社経営者の皆様へ
弁護士法人四谷麹町法律事務所代表弁護士の藤田進太郎です。私は、労働問題のストレスから会社経営者の皆様を解放したいという強い思いを持っており、日本全国各地の会社経営者のために、問題社員、労働審判、残業代トラブルなどの労働問題の予防解決に当たっています。問題社員、労働審判、残業代トラブルでお悩みでしたら、弁護士法人四谷麹町法律事務所にご相談ください。事務所会議室での経営労働相談のほか、ZoomやTeamsでのオンライン経営労働相談を実施しています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 社内でロールプレイをする相手がいません。一人で練習できますか。
A. 一人での練習も全く意味がないわけではありませんが、相手役がいる練習の方が格段に効果的です。社内で難しい場合は、顧問弁護士に相談して弁護士が問題社員役を務めるトレーニングを行うことをお勧めします。実際の問題社員の受け答えパターンを熟知している弁護士が相手役を担うことで、本番さながらの練習ができます。
Q2. 本番(実際の面談)で想定外の反論が来た場合はどうすればよいですか。
A. 問題社員が行う有効な反論のパターンは大体決まっています。想定外と感じる場合でも、多くは問題社員が思いつきで言っているだけで、論理的に有効な反論ではないことが多いです。その場で完璧に切り返す必要はなく、「確認してから回答します」と伝えて持ち帰り、弁護士に相談してから次の対応を決めることが安全です。
最終更新日:2026年4月30日