労働契約法14条は、出向命令について「使用者が労働者に出向を命ずることができる場合」であったとしても、「当該出向の命令が、その必要性、対象労働者の選定に係る事情その他の事情に照らして、その権利を濫用したものと認められる場合には、当該命令は、無効とする。」と定めており、出向命令が権利の濫用に当たるか否かは、
① 企業経営上当該出向を行うことの業務上の必要性の有無とその程度
② 対象労働者の人選基準の合理性とその具体的適用の合理性
③ 労働者が出向によって被る、生活関係や労働条件などにおける不利益の有無やその程度、出向に至る手続の相当性
等を考慮して判断されています。

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