Q64 休憩時間に電話応対した時間は,実際には労働時間であった主張して,その時間分の賃金を請求する社員がいる。

1 労働時間とは
 労基法上の労働時間とは,労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいい,客観的に定まるものです。
 つまり,労働契約等で休憩時間と定めていたとしても,客観的にみて労働者が使用者の指揮命令下に置かれていると判断された場合には,当該時間は労働時間になります。

2 労働時間か休憩時間か否かの判断
 休憩時間とは,労働者が労働時間の途中に休息のために労働から完全に解放されることを保障され自由に利用することができる時間をいいます。
 具体的には,使用者の明示または黙示の指示の有無,労働者が当該時間に自由に外出できるようになっていたのか,電話が掛かってくる頻度やその対応をみて,個別に判断していくことになります。
 例えば,労働者が事業場内での在室を義務付けられており,電話が鳴った場合にはすぐに対応することが明示または黙示に指示されていた場合は,労働者が労働から解放されているとはいえず,労働時間となります。

3 対応策
 形式上与えられていた休憩時間は,実際には労働時間であったとされないためには,例えば,グループごとに休憩をとらせて電話番を決める,休憩時間中は留守電にすることが考えられます。ただし,グループごとに休憩をとらせる場合には,労基法が定める一斉休憩の原則に反しないようにするため労使協定を締結する必要があります。

弁護士法人四谷麹町法律事務所
弁護士 飯島 潤
平成29年8月31日改訂
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