労働問題837 始業時刻前の朝礼は労基法上の労働時間に当たりますか。

 始業時刻前の朝礼は、例えば、就業規則等の会社の規程により明確に参加が指示され、多くの従業員がこれに従っている場合や、明確な参加の指示がなくても、不参加の場合には査定や賃金において不利益がある場合には、使用者による義務付けがある、又は参加を余儀なくされているといえ、労働時間にあたると考えられます。
 また、使用者による義務付けの程度が弱い場合や、参加を余儀なくされていない場合でも、
・ 朝礼で当日の作業の手順等を説明する
・ 心身の状態を確認するため点呼を行う
・ 服装や装備が業務を行うにふさわしい状態にあるか確認する
場合には、当日の業務を行うために朝礼に参加する必要性が高いといえるため、労働時間に当たると考えられます。
 これに対し、朝礼への参加の指示がなかったり、不参加による不利益がない場合、朝礼に参加しなくても当日の業務に何ら支障がない場合は、労働時間に当たらないと考えられます。
 実際には、始業時刻前に朝礼を設けている場合でも、使用者や上司から参加するよう指示されていたり、当日の業務の連絡等がなされることが多いため、始業時刻前の朝礼時間は労働時間と判断されやすい傾向にあります。したがって、特段の事情がない限り、朝礼は始業時刻後に行うようにすることをお勧めします。

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