労働問題588 労基法上の労働者性が否定された裁判例を教えてください。

 労基法上の労働者性が否定された裁判例として,藤沢労基署長(大工負傷)事件最高裁第一小法廷平成19年6月28日判決があります。この裁判例では,作業場を持たずに1人で工務店の大工仕事に従事する形態で稼働していたA氏が,特定の会社が請け負っていたマンションの内装工事に従事していた場合において,
① A氏は自分の判断で上記工事に関する具体的な工法や作業手順を選択することができたこと
② A氏は事前に同社の現場監督に連絡すれば,工期に遅れない限り,仕事を休んだり,所定の時刻より後に作業を開始したり所定の時刻前に作業を切り上げたりすることも自由であったこと
③ A氏は,他の工務店等の仕事をすることを同社から禁じられていなかったこと
④ A氏と同社との報酬の取決めは,完全な出来高払の方式が中心とされていたこと
⑤ A氏は,一般的に必要な大工道具一式を自ら所有し現場に持ち込んで使用していたこと
などから,A氏は,労働基準法及び労働者災害補償保険法上の労働者に当たらないと判断されました。

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